インフルエンザが流行のピークを迎えようとしています。
今年は予防接種用のインフルエンザワクチンの生産が追い付かないなど心配な出来事がありましたね。
予防接種はしても、インフルエンザに感染するときは感染してしまいます。
抗インフルエンザ薬として処方される【タミフル】の【異常行動】は厚生労働省からの新しい通達が出ましたが乳幼児や10代の子供をお持ちのお母さん・お父さんは飲ませて良いのか良くないのか分からないですよね。
そこで本日は【タミフル】服用後の【異常行動】が発生するまでの時間や原因・対応方法を調べました。
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異常行動発生までの時間
タミフルを服用したインフルエンザ患者の異常行動発生までの時間を様々なコラム・記事20記事以上をもとに読み解くと
服用後およそ2時間~3時間後に【異常行動】を起こすことがあります。今年に関してはすでに10代以下の子供を中心に50件以上が厚生労働省に報告されています。
また、別の治療薬や薬を服用していなくても「興奮して窓を開けて外に飛び出す」「意味の分からないことを言う」などの異常行動が起きています。
去年は、飛び降りや転落につながる異常行動がタミフルで38件、別の治療薬2種で16件の計54件報告されていました。
このように、原因が100パーセント【タミフル】にあるとは言えなのが現状ですが【インフルエンザ】に感染したときに処方される薬の内容に問わず【異常行動】が発生することが起こりえます。
特に10代以下の子供を中心に男児の方が統計的にも【異常行動】に関する報告が多くされています。
【タミフル】のほかに最近では【リレンザ・ラピアクタ・イナビル・シンメトレル等】についても【異常行動】が報告されています。
とにかくインフルエンザに感染し薬を服用するときには必ず【服用書】を確認しましょう。
異常行動の例
厚生労働省のQ&Aサイトでは具体的な異常行動について言及していました。
○異常行動の例
・突然立ち上がって部屋から出ようとする。興奮して窓を開けて外に飛び出す」「意味の分からないことを言う
・興奮状態となり、手を広げて部屋を駆け回り、意味のわからないことを言う。
・興奮して窓を開けてベランダに出ようとする。
・自宅から出て外を歩いていて、話しかけても反応しない。
・人に襲われる感覚を覚え、外に飛び出す。
・変なことを言い出し、泣きながら部屋の中を動き回る。
・突然笑い出し、階段を駆け上がろうとする。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
このような異常行動は特に【眠りから覚めた後】に起こる傾向が出ているようです。女性よりも男性、年齢はおおむね8歳程度、最高発熱が39度以上。などいくつか特徴が出ているものの厚生労働省では確証した情報については断言はできていません。
異常行動の対応
では、【異常行動】が発生してしまった場合どのようにしたらいいのでしょうか。
特に厚生労働省と処方された薬の添付書を確認すると以下のような重要なことが書かれています。
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10歳以上の未成年の患者においては、因果関係は不明であるものの、本剤の服用後に異常行動を発現し、転落等の事故に至った例が報告されている。このため、この年代の患者には、合併症、既往歴等からハイリスク患者と判断される場合を除いては、原則として本剤の使用を差し控えること。
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小児・未成年者については、万が一の事故を防止するための予防的な対応として、本剤による治療が開始された後は(1)異常行動の発現のおそれがあること、(2)自宅において療養を行う場合、少なくとも2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮することについて患者・家族に対し説明を行うこと
さらに今回の報道ではもっと具体的な対応方法を言及することが発表されています。
今現在で出ている具体策では
「高層階では窓に補助鍵を付ける」「なるべく1階に寝かせる」に留まり、一覧のように公表されているものは確認できていません。
とにかく
「高層階では窓に補助鍵を付ける」
「なるべく1階に寝かせる」
などのように感染者の子供を一人にしないようにする工夫が必要ですね。
※こちらについてはさらに詳しく調査でき次第追記します。
通報したほうが良いのか?
このように【異常行動】が発生してしまったら救急隊などに通報したほうが良いのか心配になってしまいますよね。
まず通報をする前に以下のことを確認をしましょう。
- 本人の意識確認 → 名前などを読んで呼びかけによる応答の確認
- 周囲の安全の確認 → 外に飛び出したりしないか、危険物がないか確認(施錠・コンロ回り等)
- 異常行動の発生時間数 → 異常行動が5分以上続くかどうか
まずは、本人の名前を呼んで意識を戻しましょう。急に走って転んだり二次災害にならないよう安全面を確認しましょう。異常行動が5分以上発生する場合には
- かかり付けのお医者さん(薬を処方してくれたお医者さん)
- 救急隊(119)
- 小児救急相談(#8000)
に連絡をして判断を仰ぎましょう。その時、発生時間や発生の状態(寝起きなのかどうか・体温・薬の服用・服用時間)を伝えられるよう落ち着いて連絡しましょう。
そして、できるなら周囲に協力者を仰ぎましょう。
インフルエンザの予防法と外出について
予防法
1) 流行前のワクチン接種
インフルエンザワクチンは、感染後に発症する可能性を低減させる効果と、発症した場合の重症化防止に有効と報告されており、日本でもワクチン接種をする方が増加する傾向にあります。
2) 飛沫感染対策としての咳エチケット
インフルエンザの主な感染経路は咳やくしゃみの際に口から発生される小さな水滴(飛沫)による飛沫感染です。したがって、飛沫を浴びないようにすればインフルエンザに感染する機会は大きく減少します。
たとえ感染者であっても、全く症状のない(不顕性感染)例や、感冒様症状のみでインフルエンザウイルスに感染していることを本人も周囲も気が付かない軽症の例も少なくありません。したがって、インフルエンザの飛沫感染対策としては、
(1) 普段から皆が咳エチケットを心がけ、咳やくしゃみを他の人に向けて発しないこと
(2) 咳やくしゃみが出るときはできるだけマスクをすること。とっさの咳やくしゃみの際にマスクがない場合は、ティッシュや腕の内側などで口と鼻を覆い、顔を他の人に向けないこと
(3) 鼻汁・痰などを含んだティッシュはすぐにゴミ箱に捨て、手のひらで咳やくしゃみを受け止めた時はすぐに手を洗うこと
などを守ることを心がけてください。
特に感染者がマスク等の飛沫感染対策を行うことが重要です。
3) 外出後の手洗い等
流水・石鹸による手洗いは手指など体についたインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法であり、インフルエンザに限らず接触や飛沫感染などを感染経路とする感染症の対策の基本です。インフルエンザウイルスにはアルコール製剤による手指衛生も効果があります。
4) 適度な湿度の保持
空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。特に乾燥しやすい室内では、加湿器などを使って適切な湿度(50~60%)を保つことも効果的です。
5) 十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
体の抵抗力を高めるために、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を日ごろから心がけましょう。
6) 人混みや繁華街への外出を控える
インフルエンザが流行してきたら、特に御高齢の方や基礎疾患のある方、妊婦、体調の悪い方、睡眠不足の方は、人混みや繁華街への外出を控えましょう。やむを得ず外出して人混みに入る可能性がある場合には、ある程度、飛沫感染等を防ぐことができる不織布(ふしょくふ)製マスクを着用することは一つの防御策と考えられます。
※不織布製マスクとは
不織布とは「織っていない布」という意味です。繊維あるいは糸等を織ったりせず、熱や化学的な作用によって接着させて布にしたもので、これを用いたマスクを不織布製マスクと言います。
外出について
一般的に、インフルエンザ発症前日から発症後3~7日間は鼻やのどからウイルスを排出するといわれています。
そのためにウイルスを排出している間は、外出を控える必要があります。
排出されるウイルス量は解熱とともに減少しますが、解熱後もウイルスを排出するといわれています。排出期間の長さには個人差がありますが、咳やくしゃみ等の症状が続いている場合には、不織布製マスクを着用する等、周りの方へうつさないよう配慮しましょう。
参考までに、現在、学校保健安全法(昭和33年法律第56号)では「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで」をインフルエンザによる出席停止期間としています。
ただし、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めたときは、この限りではありません。
まとめ
インフルエンザの異常行動についてお伝えしました。
異常行動発生までの時間はおよそ【2時間~3時間】発生するタイミングは【寝起き後】が多い傾向です。
具体的な異常行動は、「興奮して窓を開けて外に飛び出す」「意味の分からないことを言う」等でした。
異常行動が出る対策は、【一人にしない】が原則でした。外に出ないように鍵をつけたり、一階に寝かせたり安全が確保できる方法を考える必要があります。
インフルエンザの投薬後の異常行動について皆さんも今一度しっかり考える必要があるようです。